Audiolife - Enjoy your audio life!!

オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

DTC-57ES

SONY DTC-57ES

投稿日:2017年6月10日 更新日:

本日はSONY社製のDATデッキ、DTC-57ESです。

DTC-55ESから採用されたSCMSの影響のほか、その秀逸なデザインなどから一気に販売台数が増加しDATの普及に貢献したモデルです。

しかし、この機種から採用された新たなメカニズムは、後々数多くのトラブルを抱えることとなり、後継機種ではさまざまな改良が加えられました。

今回修理を行うデッキは「音が出ない」という故障です。まずはメカの点検を行います。

カバーを取り外しました。スタンダードなレイアウトです。

いつも最初にここを点検します。電源部のニチコン社製電解コンデンサーです。見た目は異常はありません。

基盤ごと外しましたが、ご覧の通りです。液漏れで基盤の腐食が進行しています。アルコールで清掃し導通のチェックを行います。

標準のスポンジ製ヘッドクリーナーは劣化して粉々になりましたので撤去します。幸いヘッドにダメージはありませんでした。

各部がスムーズに動作するか、ブレーキパッドは正常かなどを点検します。また、劣化している樹脂製パーツは交換や補修を行います。特に、左の写真の白黒のギヤを固定しているブッシュは要注意です。

元通りに組み立てて試運転です。やはり音は出ません。長めのクリーニングを行いましたが改善される兆しはありません。

ヘッドの信号を最初に処理するRFアンプです。

基盤実装型の電解コンデンサーの端子部が液漏れにより腐食しています。これが不具合の原因でしょう。

すべて新品に交換します。

無事復活しました。

最後にメモリー用の電池を交換し修理終了というところで、新たな不具合が発生です。

入力側のピンジャックの接触不良が見られます。

一目でわかる半田クラックがありました。力が加わる場所にしては半田が少ないですね。

以上修理完了です。

-DTC-57ES
-, ,

執筆者:

関連記事

SONY DTC-57ES 電源基板故障

今日は一昨日に続き、SONYのDATデッキの修理を行います。 この機種も多くのウイークポイントを抱えています。 トレイ開閉しますが、ディスプレイが点灯しません。おそらく電源の故障です。 早速カバーを開 …

SONY DTC-57ES

本日はDTC-57ESの修理です。オーナー様が久しぶりに使用したところ、ノイズ混じりの再生音であったためDIYでRFアンプの電解コンデンサーを交換し、テープパス調整を行っているうちにテープガイドがぐら …

SONY DTC-57ES パーツが欠損?

先日、美品のDTC-57ESが2台、下取りで入庫しましたので、早速修理を行いました。 修理を行う際、その個体に修理履歴があるかどうかというのは、ビスの状態、配線の取り回しや結束バンドの有無などでわかり …

SONY DTC-57ES 修理不可

SONYのDTC-57ESの修理依頼をいただきました。 中古故障品を入手されたということです。 テープをセットします。ローディングが途中停止します。 カバーを開けてメカを取り出します。 底面の基板、リ …

SONY DTC-57ES

これまでカセットデッキの修理で何度かお取引いただいた道内のお客様から、今回はDATデッキの修理依頼をいただきました。 SONYのDTC-57ESです。 動きはぎこちないものの、なんとかテープ走行はでき …

検索

2017年6月
« 5月   7月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  

住所
066-0038
北海道千歳市信濃3丁目11-1-1
Audiolife 代表:小西隆幸
050-3717-0768(留守電専用です。トラブル防止のため、当店へのご連絡は記録が残るEメールをご利用ください)
E-mail:audiolife2017@gmail.com

営業時間
月〜金: 9:00 AM – 5:00 PM
土: 9:00 AM – 12:00 PM