SONYのDATデッキの修理を行う上で避けられない故障の一つにロータリーエンコーダーのギア割れがあります。
機種名でいうと、DTC-1000ES,500ES,300ES,M100、55ESに採用されていて、メカの動作ポジションの検知を司っていますが、私の経験上、100%割れています。
初期の製品は、写真のように軸の両側に小さな穴が貫通していて、そこにひびが入り、やがて真っ二つに割れてしまいます。そのため、メーカーでは対策品として穴の貫通していないものに改良しましたが、それでも割れてしまいます。
新品はデッドストックですので、まだ写真の状態であれば、特殊な接着剤で補修・補強し、さらに中心の軸を若干削ってギアに掛かる応力を減らすなどの対策を行うのですが、真っ二つになったものはなかなか補修もうまくいきませんので、ヘッドが故障したジャンク機から調達することになります。
海外では、メタル製のものも発売されていたようですが、高価でしたし、最近は見かけなくなりました。
上記の機種をお持ちの方は、致命的な故障に至る前にメンテナンスを受けることをお勧めします。
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