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GX-Z7000 GX-Z9000

GX-Z9000(7000)の弱点

投稿日:2017年7月28日 更新日:

カセットデッキやDATデッキに限らず、家電製品にはそれぞれ故障しやすい箇所、ウィークポイントを抱えています。

強度不足や経年劣化が主な原因ですが、私がこれまで経験してきた機種ごとの故障個所について記事にしていきます。

第2弾はA&DのGX-Z9000(7000)です。

【発生確率】は、私が扱ってきた機器を対象に、おおむねの数値を記載しています。

1 ゴムベルトの劣化:この機種には、トレイ開閉とメカの動作を担うカムモーター(モード)ベルト、左右リールの回転用のアイドラー、ダブルキャプスタン回転用と3本のゴムベルト(リング)が使用されています。そのうち前者2本については、経年劣化により硬化し動作不良の原因となります。【発生確率:100%】

2 ピンチローラーアームの固着:左右ピンチローラーの可動式アームの支点部のグリス硬化により不動となります。【発生確率:90%】

3 テープガイドの破損:通常の使用では破損しませんが、前述の故障により閉じ込められたテープを無理やり取り出したときに破損します。【発生確率:30%】

写真はヘッド右側のテープガイド(左が破損品)ですが、ヘッド左側のガイドが破損していることもあります。

4 ブレーキパッド脱落または固化:左側リールにはテープ走行を安定させるためのブレーキパッドが設置されていますが、劣化により脱落していることがあります。【発生確率:10%】また、表面が固くなり、リールのと摩擦増によりテープ走行が不安定(音揺れ)になります。【発生確率:20%】

5 テープホルダーの爪折れ:これも無理やりテープを取り出したときに破損しトレイがぐらつきます。【発生確率:2%】

写真右が修復後です。

6 カセットダンパーの劣化:カセットテープをセットしたときにカセットハーフがぐらつかないように固定する樹脂製のダンパーが劣化します。【発生確率:20%】

7 テープセレクター検出スイッチの接触不良:接点の酸化により接触不良を起こし表示エラーやちらつきが発生します。【発生確率:5%】

8 テープセレクター検出レバーのひっかかり:テープを入れてトレイを閉めたときに手で押してやらないと閉まり切らない場合はこれが原因です。【発生確率:20%】

テープをセットしたときにちょうどテープの上面にテープセレクター用、消去防止用の3本のレバーとテープを抑える2本のレバーがあります。これがひっかかりますので調整を行う必要があります。

9 カムモーターの劣化:モーター軸受の劣化により異音が発生するようになります。【発生確率:50%】最終型のEV機に搭載されている改良品に交換するのがベストです。

10 VOLの劣化:マスターとバランスに多く発生しますが、軽度の場合はガリの発生、最終的には内部抵抗の断線により片CHの音が出ないという症状が発生します。【発生確率90%】

11 切り替えSWの接触不良:片側の出力が小さいときはここが原因の場合があります。【発生確率:20%】

12 テープ速度:クォーツロックを搭載していないGX-Z7000では、1~2%程度速度が遅くなっています。【発生確率:100%】

13 ピンチローラーの硬化:経年劣化により表面がツルツルになります。ひどい場合は表面を軽く研磨後、専用クリーナーで清掃します。【発生確率:50%】

14 メカ背面の基板の故障:テープの速度が異常に早い・遅いという症状が発生します。【発生確率:1%】

15 メイン基板のIC、ダイオード、またはヒューズ抵抗の故障:音が出なくなります。

以上、主な故障箇所を列挙しました。製造後約30年が経過しようとしていますので、各部に劣化が進行していますが、適切なメンテナンスを行うことで、性能を維持することができます。調子の悪い機器をお持ちの方は当店までお問い合わせください。

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