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日記

怪現象の正体2

投稿日:2017年9月9日 更新日:

(写真のテープは記事とは関係ありません)

以前のことです。A&DのGX-Z7100EVを納品したお客様から「特定のテープを使用すると走行が突然停止する」「そのテープはほかのデッキでは問題は発生しない」とご連絡をいただきました。

ほかのデッキでは問題ないということはテープに問題があるとも言い切れないので、早速デッキとテープを送っていただきました。

送っていただいたテープは懐かしのSONYの「DUAD」で、フェリクロームという種類のテープです。メタルテープが発売される前は最高性能を誇っていました。

再生してみると確かに停止します。何度やってみても同じです。デッキはというと他のテープでは問題なく動作します。

ということは、やはりテープに問題があるとしか考えられないので、テープをよくよく観察しました。すると、テープの表面がまだら状になっています。何かが付着しているようにも見えます。

試しにコットンにアルコールを浸み込ませテープを拭いてみると、その部分では問題は改善されました。オープンリールのテープではカビが付着したときに同様な方法でクリーニングを行うのですが、カセットテープなので最初から最後までクリーニングするのはなかなか大変な作業です。

それでも10分以上かけて作業を完了し、それ以降はまったく問題なく再生できるようになりました。

今回発生した不具合を自分なりに分析しましたが、おそらく、テープの表面が何らかの理由により変質し、デッキのヘッドに、ちょうどサランラップが食器に貼り付くような感じでブレーキが掛かったのではないかと考えています。

では、なぜほかのデッキでは問題がなかったかということですが、ヘッドの形状、リールの駆動方式(GXはアイドラーですが、ギヤ式のものも多くあります)の違いにより差異が発生したのでしょう。

※上記はあくまでも仮説ですので、同様の現象を経験された方で原因をご存知の方は是非情報提供をお願いします。

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