今日は先日に引き続き、SONY製DATデッキの姉妹機をご紹介します。タイトルにありますように、DTC-ZA5ESとDTC-A8です。
DTC-ZA5ESは1995年発売、一方のDTC-A8も同時期に発売されています。価格はDTC-ZA5ESが130,000円に対しDTC-A8は115,000円という設定でした。DTC-A8は、あくまでも業務用での使用を前提に開発されており、DTC-ZA5ESをベースに入力端子やフットスィッチ端子が増設されるなどしておりますが、基本的な性能は同一です。
フロントパネルのデザインは、DTC-ZA5ESがデザイン重視でセンターメカ、DTC-A8は操作性重視でボタン類は右側に集中して配置しています。また、DTC-ZA5ESはゴールドとブラック、DTC-A8はブラックモデルのみ設定されていましたが、DTC-A8はスタジオでの使用を前提としてラックマウントアダプターが用意されていました。
中身は一見まったく異なるように見えますが、よくよく見るとほぼ同一なのがわかります。まず、デッキメカをご覧ください。別物に見える理由は、トレイメカが異なるためです。DTC-ZA5ESは、そのデザインから高さを低く抑える必要があるため、DTC-59ESと同様のトレイメカを採用していますが、DTC-A8はDTC-1500ES譲りの堅牢なメカを採用してます。それ以外は同一です。
メイン基板もDTC-ZA5ESがデジタル基板とアナログ基盤を左右に振り分けてフラットケーブルで接続しているのに対し、DTC-A8は両基盤をダイレクトに接続しています。
それ以外にも、両モデルのウィークポイントである表示パネルも共通ですので、ボルトオンで換装が可能です。
両機とも4DDメカを採用しているためテープ走行の安定性は抜群で、「カチッ」とした動作フィーリングは操作して気持ちよさを感じます。
中古相場はDTC-ZA5ESが3万円台に対し、DTC-A8はそれより1万円ほど安価となっておりますが、デザインがまったく異なりますので、どちらが良いかというのは皆さんの好みで決めていただいて結構かと思います。個人的にはDTC-A8の精悍なデザインに惹かれます・・・でも所有しているのはなぜかDTC-ZA5ESです!?