DTC-77ESのオーナー様からRFアンプの電解コンデンサー交換依頼がありました。
RFアンプは、デッキメカの上部に設置されていますが、固定ネジを外すためにはメカごと取り出す必要があります。
4ヘッドのため、マスター用(再生、録音)とスレーブ用(録音モニター再生)の2つのRFアンプがあります。
まずはマスター用です。22μFの基板実装型電解コンデンサーが2個ありますが、端子が若干曇っています。
液漏れはほとんどありませんでした。端子をアルコールで清掃し、新品のコンデンサーを取り付けます。今回はオリジナルと同様の基板実装タイプを使用しましたが、リードタイプでも構いません。基板の状態が悪いときは確実に取り付けるためリードタイプを使用します。
つづいてスレーブ用です。10μFが4つ使用されていますが、端子は液漏れにより腐食し黒ずんでいます。
古いコンデンサーを撤去したところです。基盤がかなり汚れています。
アルコール清掃したところです。基板のダメージはほとんどありません。右の写真は交換後です。
元通り組み付けて、試運転します。
RFアンプの劣化コンデンサーは、主にDTC-57ESにおいてノイズ発生などの原因とされています。一方、DTC-77ESでは、これまでに劣化による液漏れは確認されていますが、具体的な不具合に至った例は僅かです。しかしながら、トラブル防止の観点から積極的にメンテナンスを受けることは大切なことと思いますので、同型機をお持ちの方は今回の記事をご参考にしていただけると幸いです。