TC-K222ESLのメカの修理を終え、動作確認しているときにあることに気づきました。テープ走行に合わせ左側のピンチローラーが上下しています。そして、触ると簡単に空転してしまいます。
ピンチローラーが変形しているのでしょうか?早速メカを取り出してアームごと取り出してみると、ピンチローラーのゴムがぐらぐらしています。
TC-K222ESLのピンチローラーは、このように、プラスチック製の芯とゴム部分で構成されているのですが、芯とゴムとの間に隙間ができてしまったのが原因です。元々は接着剤でも充填されていたのでしょうか?正常なものを分解したことがないのでわかりませんが、いずれにしても再利用はできませんので、スペアパーツと交換しました。
これでやっとメカの修理が完了したので、次は録再テストです。ところが、バイアスキャリブレーションを作動させたところ、メーターが安定しません。テープにむらがあるときも多少のレベル変動はありますが、それどころではなく、ゼロになったり振り切ったりします。また、他の表示もチラチラしています。
(写真は修理後のものです。)これまで経験したことのない症状ですが、基板を触るとメーターが反応します。接触不良でしょうか?まずは基板を本体から取り出しました。
半田クラックが起こりそうなところを点検します。・・・ありました。
ピンぼけになってしまいましたが、基板の補強兼アースラインとなっている銅板の半田箇所にクラックが見つかりました。経年劣化により基盤の収縮が起きて応力が加わったのでしょうか、半田固定箇所ほぼすべてにクラックがありました。
今回のピンチローラー劣化と基板の半田クラックは、今後、すべての機体に発生するおそれがあります。同型機をお持ちの方はご遠慮なく当店までご相談ください。