DATデッキの修理の関係でお付き合いのあるお客様からをSONY製カセットデッキTC-K333ESAの故障品を買取りいたしました。
状態を確認したところが、キャプスタンモーターが回転していません。
この症状でまず最初に疑われるのはキャプスタンモーターの電解コンデンサー不良ですが、カバーを開けて覗き込むと、すでに交換が行われていました。電源系の故障でしょうか?確認のためテスターを当ててみると、やはり必要な電圧が印加されていません。
ということは、写真中央の電源部の故障ではないかと、ここにもテスターを当てましたが、20~30数ボルトの正常な電圧が確認されました。
このデッキのモーターの電圧は、電源部から写真左側のコントロール基板を経て供給されていますので、この基板が犯人のようです。
修理前の写真を取り忘れたので、これは別の機体の写真になりますが、この基板には、回路を保護するために、ヒューズ抵抗が使用されています。モーターに異常な負荷が加わったとき、あるいは回路がショートしたときなどに破断してICなどの重要部品を守ります。中央の水色の抵抗がそれです。正常であれば4.7Ωの抵抗値があるはずですが、右側の抵抗は無限大、つまりヒューズ切れを起こしています。
交換しました。製造メーカーが異なりますので色は違いますが、これで無事モーターは回転するようになりました。
なお、333ESA以外にも上級機の555ESA、それ以外にも333ESL、555ESLなども同様の回路となっていますので、ご参考まで。