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DTC-1000ES

SONY DTC-1000ES 珍しい故障

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先日当店からDATデッキを購入されたお客様から、DTC-1000ESの下取りをしました。

表示パネル点灯せずということでしたので、点検してみました。

すると、ディスプレイ基板に供給されるべき直流5Vの電圧が印加されてないことがわかりました。電源部の故障です。

これは楽勝と思い、故障しやすいヒューズ抵抗やダイオードなどの点検を行いましたが、不具合は見つかりません。

点検をさらに進めていくと、直流に整流される前の交流がゼロVを示しています。どこかショートでもしているのでしょうか?そこで、一旦、電源トランスから供給されているACのケーブルを切断し、トランス側の電圧を測定すると約8Vと問題は無いようです。ところが、再びこれを基板に接続するとやはりゼロVになってしまいます。

そこで、再度トランスのケーブルを切断し、トランスの抵抗値を測定しました。すると、異常値を示しました。トランスの故障です。トランスは壊れるというイメージがありませんし、私には初めての経験です。

DTC-1000ESのトランスは、本体の外側に張り出す形で取り付けられていますが、中身は、2つのトランスが樹脂で固められています。

不具合が発生しているのは、黄色の撚線です。基板への取り付け部が一度外された形跡がありましたので、以前修理を試みたものの断念したものと思われます。

抵抗値は450kΩでした。通常こんな高い値を示すことはありませんので、おそらく中で銅線が断線しているものと思われます。それでも抵抗値が無限大でありませんので、とりあえずは電圧は印加されますが、負荷が加わると電流が流れなくてゼロVになったのでしょうか。

スペアのトランスはもちろんありません。以前、DTC-1000ESと中身が同一のXD-001のジャンク機を所有していましたが、トランスに故障はないから持っていてもしょうがないだろうと思いメカや基板を残しトランスは廃棄してしまいました。

さあ、この後どうしましょうか?私なりに少しアイデアがありますので、この続きは、またの機会に記事にしたいと思います。

-DTC-1000ES
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