潤滑剤の代表選手であるCRC556は、浸透性が高く使い勝手が良いので、いろいろなところに手軽に使用されるという方は多いかと思います。「シュッと一吹き」でたちまち動きが軽やかになります。
しかし、このブログで何度か取り上げていますが、カセットデッキのメカが動作不良を起こしているときに、安易に使用してはいけません。
これは今日修理を行ったGX-Z7100EXのパーツです。トレイ部のバックプレートと、リールですが、
おそらくCRCと思いますが、吹き付けた形跡があります。おそらく、ピンチローラーアームとアイドラーの動作不良をなんとかしようと思ったのでしょうが、そもそも、ピンチローラーアームの固着は、吹き付けた程度では解消されませんし、アイドラーに限っては、スリップしてさらに症状が悪化します。
また、CRCはプラスチックを侵す性質を有していますので、使用する際には十分に注意する必要があります。
今回の修理では、付着した油分を除去するために、はじめはアルコールで拭き取ってみましたが、動作確認をしたところアイドラーゴムを新品交換したのにも関わらず、激しくスリップしリールが上手く回りません。
そこで、油汚れ用洗剤の登場です。
無事復旧することができました。
お持ちの機器が動作不良を起こしたときは、迷わず当店にご相談ください。