今日は珍しい故障の修理を行いました。
機種名は、PIONEERのDATデッキ、D-07ですが、電源をONにした途端、勝手に録音がLPモードで開始してしまいます。
もちろんTIMERはOFFです。また、録音MODEスイッチを切り替えてもLPモードのままでSPモードやWIDEモードに変わりません。
この切替スイッチを機体内部から覗いてみると、共通の基板(写真右の緑色の基板)に取り付けられていて、そこからケーブル4本でディスプレイ基板に繋がっています。初めは、この切替スイッチの接触不良を疑い接点復活剤を処置したりしましたが一向に改善する気配はありません。
さあ困りました。D-07はこれまで相当数扱いましたが、こんな故障は初めてです。ギブアップ寸前でしたが、直感的にディスプレイ基板が怪しいのではないかと感じ、状態を確認することにしました。
ディスプレイ基板には、タクトスイッチとリモコン受光ユニット、ディスプレイのほか、47μFの電解コンデンサーが1個取り付けられています。ダメもとでこの電解コンデンサーを交換してみることにしました。左写真は交換後、右写真は外したコンデンサーですが特に液漏れは見られません。
元通りに組み立てて動作確認をしてみると、
あっさり治ってしまいました。この仕事をしていて最も快楽を感じる瞬間です。またひとつ経験値がアップしました。
・・・ところがこの後思わぬ展開が待っていました(つづく)。