Audiolife - Enjoy your audio life!!

オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

DTC-57ES

SONY DTC-57ES

投稿日:2019年6月14日 更新日:

久しぶりのDTC-57ESです。

調子が悪いのでカバーを開けてヘッドクリーニングをしたところ、まったく音が出なくなったとのことです。

テープ走行は正常ですが音が出ません。

カバーを開けて、拡大鏡でヘッドチップの状態を確認すると、チップの回りに大量の付着物が見られました。

毛先の細い刷毛で付着物を除去しました。繊維状のものですが綿棒でしょうか?ヘッドチップが破損していないことを祈ります。

※ヘッドクリーニングの方法はここをご参考としてください。

続いてヘッドクリーニングテープを走行させると無事音が出るようになりました。

今回は予防保全的メンテナンスも併せて行います。

標準のスポンジ製ヘッドクリーナーが見えます。ヘッドに悪影響を及ぼしますので撤去します。

アームごと撤去しました。

スポンジは変質してボロボロです。ヘッドの表面を侵していないか拡大鏡で点検しましたが問題はありませんでした。

ピンチローラーは硬化が進んでいましたので交換します。

メカを裏返して基板とリールメカを分離します。

ここが57ESのウイークポイントのひとつです。ギヤの樹脂製留め具が割れています。そう遠くない時期に脱落して不動となったと思われます。

Eリングでギヤを固定します。

可動部分を分解しシリコングリスを塗布します。

次はリールメカです。ギヤの軸部に塗られたグリスが乾いて白くなっています。

ギヤと左右リールの可動部にグリスアップします。

メカを組み立てます。本体に組み込んでの動作テストもOKです。

ヘッドホンVOLのガリを修正後、RFアンプのメンテナンスに移ります。

6個(ロットによっては5個)ある基板実装型電解コンデンサーの端子すべてが液漏れで変色しています。

幸いにも基板には影響は見られませんでした。リードタイプの電解コンデンサーに交換します。

動作テストをしようとしたところ光入力端子にケーブルが刺さりません。なぜかというと、以前接続されていたケーブルの先端が折れて内部に残留していたからです。

各モードでの録音再生テストを行い修理完了です。

-DTC-57ES
-, ,

執筆者:

関連記事

SONY DTC-57ES

本日はSONY社製のDATデッキ、DTC-57ESです。 DTC-55ESから採用されたSCMSの影響のほか、その秀逸なデザインなどから一気に販売台数が増加しDATの普及に貢献したモデルです。 しかし …

SONY DTC-57ES テープ損傷の原因は?

SONYのDATデッキ、DTC-57ESの修理依頼をいただきました。 6月にオークションで購入したものの、テープがワカメ状になる症状があり、それ以降使用していないということです。 動作テストのときは正 …

SONY DTC-57ES

今日はDTC-57ESの修理です。ピンチローラーのクリーニング後に不調となったということです。一体何が起きたのでしょうか? 早速機器をお送りいただきました。確かにテープが走行しません。モーターの故障で …

SONY DTC-57ES

先日のKX-7030と同じ客様からのご依頼の、SONYのDATデッキ、DTC-57ESです。 長期間放置状態で不調となったということです。 テープの再生はできますが、酷いノイズです。 カバーを開けます …

SONY DTC-57ES

最も売れたDATデッキと言われているDTC-57ESです。 初代DTC-1000ESから500ES、300ES、55ESなどを経て、この機種から新たに開発されたメカニズムを搭載しています。 「音が出な …

検索

2019年6月
« 5月   7月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

住所
066-0038
北海道千歳市信濃3丁目11-1-1
Audiolife 代表:小西隆幸
050-3717-0768(留守電専用です。トラブル防止のため、当店へのご連絡は記録が残るEメールをご利用ください)
E-mail:audiolife2017@gmail.com

営業時間
月〜金: 9:00 AM – 5:00 PM
土: 9:00 AM – 12:00 PM