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GX-Z9100 GX-Z9100EV

A&D GX-Z9100 & 9100EV

投稿日:2019年8月27日 更新日:

同じお客様から2台同時に修理依頼をいただきました。GX-Z9100と9100EVの修理です。

まず1台目、9100です。動作不可、トレイ開閉時の異音という不具合を抱えています。

ヘッド周りを覗いてみました。ピンチローラーが下がり切っていません。グリス硬化によりアームが固着しています。

カバーを開けました。右写真のカムモーターが異音を発しています。後ほど交換を行います。

ヘッドのコネクタを外すために底板を取り外します。コネクタが2か所すでに外されていました。

メカを取り出してメンテナンスを行います。

カセットホルダーに装備されている、カセットテープを押さえるスプリングにヘタリはありません。

ピンチローラーを指で持ち上げましたが、固着していて自然には元の位置に戻りません。

右側のピンチローラーアームが原因です。取り外すとグリスが乾いて真っ白になっていました。

可動部のパーツを分解し、固まったグリスを清掃後にシリコングリスを塗布します。

ピンチローラーは(後ほど新品交換しましたが)表面を研磨し専用クリーナーで処理します。

左右リールとアイドラーを取り外し、ゴムリング交換、ゴムの当たり面の清掃を行います。

ここでオーナー様からピンチローラー交換のリクエストをいただきましたので新品代替品に交換します。GX機はアームの脱着は不要で行えますので手戻りはありません。

メカ背面のメンテナンスに移ります。

キャプスタンのフライホイールです。ベルトの当たり面を清掃し、ベルトは新品交換です。

カムモーターのベルトも新品交換、

異音を発生するモーターも新品に交換します。

 

カムモーターの下側に隠れているスイッチを取り外し、接点の清掃を行います。

キャプスタンが貫通する箇所に微量グリスを施します。元通りに組み立てます。

本体に組み込み、まずは簡易テストです。モーター交換により高級機にふさわしい動作音となりました。テープ走行、音出しに問題はありませんので点検調整に移ります。

ミラーカセットを用いて、テープの走行状態を目視点検します。一直線かつテープにシワができていないか確認します。

テープ速度は規定値内です。

テストテープを再生し、ヘッドがテープと平行になるように調整します。3枚目のように右肩上がり一直線がベストです。

バイアス調整を行った状態でサイン波をインプットし、録再モニターで波形が同じ大きさ、かつ、45度になるよう調整します。

電気的な調整は完了しましたので、CDを録音して聴感テストを行います。良い音が鳴っています。

ケーブルを束ね、外装を取り付けて完成です。

続いて9100EVに取り掛かります。

EVはそれ以前のモデルと比較すると、メカの基本的なシステムは同一ですが、回路はもちろんのこと、ヘッドやモーターなどは一新されています。

再生ボタンを押しましたが、右側のピンチローラーが上がっていません。

ケーブルの結束線を見る限りでは、これまでの修理歴は無いように見えます。

早速メカを降ろしてトレイを分離します。

カセットホルダー両サイドのスプリングには若干の変形が見られます。

スプリングを脱着して加熱整形します。

右側のピンチローラーアームが固くて外れません。半田ゴテで硬くなったグリスを柔らかくしながら慎重に取り外します。

ヘッド周りの可動パーツを分解し清掃後に組み立てます。

ピンチローラーは新品同等品に交換します。

左右リールとアイドラーを取り外します。

 

左側リールのブレーキパッド点検、アイドラーの接触面清掃、ゴムリング交換を行います。

前面のメンテナンスが完了しました。

メカを前に倒して背面の基板を取り外します。

汚れたベルトは交換し、ベルトの当たり面は清掃します。

カムモーターのベルトも新品交換します。

カセットハーフ天面の検出孔を検知するスイッチです。黒く酸化した接点を清掃します。

元通りに組み立てました。

本体に組み込んで動作テストを行います。もちろん快調に動作します。

点検調整に移ります。まずはテープにシワができてなく、かつ、一直線に走行しているか目視点検します。

315Hzのサイン波が録音されたテープを再生しています。テープ速度に問題はありません。

12.5kHzのサイン波が録音されたテストテープを再生します。珍しくヘッドアジマスに狂いはありません。

バイアスキャリブレーションを合わせ、

入力と出力が同じ波形になるように録音ヘッドと左右バランス音量を調整します。

最後は聴感テストを行い、

ケーブルを結束バンドで束ねて外装を戻して完成です。

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