SONYの３ヘッドカセットデッキ、TC-K222ESJの修理依頼をいただきました。オーナー様の思い出の詰まった機器とのことですので、いつもより気合が入ります。
トレイが開きません。内部ベルトに不具合が起きています。
カバーを開けてメカを取り出します。
ホルダーとバックプレートを取り外し、キャプスタンモーターブロックを切り離します。
まずはキャプスタンモーターのメンテナンスを行います。基板を取り外します。
液漏れしやすい基板実装型電解コンデンサーを交換します。
キャプスタンシャフトにグリスを塗布し、ベルトを新品交換します。
続いてメカのフロント部です。モーターブロックを切り離します。
ベルトが溶けて、モータープーリーに巻き付いています。
一旦プーリーを取り外し、洗剤で洗浄します。
反対側のプーリーもアルコール清掃し、新しいベルトを仮掛けします。
ロータリーエンコーダーを取り外します。
分解し、
接点を研磨清掃し、スライド接点専用グリスを塗布し元通りに組み立てます。
テープ検出スイッチのカバーを脱着し接点を清掃します。
モーターブロックを組み付けて、ベルトを本掛けします。
キャプスタンモーターを組み付けます。
ピンチローラー左右を新品交換します。
ホルダーも取り付け、本体にメカを戻します。
走行テストOKです。
ミラーカセットを用いてテープが一直線に走行しているか目視点検します。
315Hzのテープを再生しテープ速度の点検を行います。問題ありません。
バイアス調整を行った状態で入力レベルと出力レベルのバランスを調整します。
CDを録音再生モニターし、聴感テストを行います。
完成しました。動作音質良好です。
