A&Dのフラッグシップモデル、GX-Z9100EVの修理依頼をいただきました。
キャリブレーション調整も含め、録音再生は正常ですが、
ヘッドホン端子では常時低めのノイズが発生します。無音部では相当気になるレベルですが、通常、こういったケースではLINEOUTでも同様の症状がでるのですが、そうではありません。なぜでしょう?
ヘッドホンアンプのICと電解コンデンサーを交換しましたが、残念ながら違いました。
ノイズは両CHから発生しますので、電源ラインに問題があると思われますが、そうであればLINEOUTの件が納得いきません。
本当にLINEOUTが正常なのか、モニター用のアンプのヘッドホンジャックに接続してみました。すると、わずかに同じ種類のノイズが聞こえます。音量が小さいため、LINEOUTではノイズが聞き取れなかったようです。
そうなると、原因はここしかありません。ということで、電源基板のコンデンサーを交換しました。
予想通り問題は解消されました。
この2200μFが劣化していたようです。キャパシタメーターで容量を測定すると、その都度値が変化します(写真の測定結果は4090μF)。A&Dの機器で電解コンデンサー不良というのは、これまで記憶にありませんが、これから同様の故障は増えると思われますので、大変良い経験をしました。