SONYのオートリバースカセットデッキ、TC-RX715の修理依頼をいただきました。
「再生速度が遅い」「リバース方向での再生不可」といった不具合があるということです。
電源をONにすると、内部から異音が聞こえます。テープをセットしましたが、かろうじて音が出るといった状態で、走行状態はかなり不良です。
ピンチローラーはコアに問題があるタイプが使用されています。おそらく交換が必要です。
カバーを開けてメカを観察します。すると、フライホイールがグラグラしながら回転しています。少し前に修理不可となったTC-WR965Sと同じ症状です(以下記事はそのときのものです)。
メカを取り出しました。やはりフライホイールが割れています。異音を発しているモーター、割れたフライホイール、不良ピンチローラーなど、多くの交換パーツが必要です。
そこで、少し前にメンテナンスしたメカの在庫がありましたので、丸ごと換装を行うことにしました。
メカを載せ替えて、調整を行います。315Hzのテープを再生して速度の調整を行い、
ヘッドアジマスの調整(往復)を行い、
バランス調整を行います。
最後にCDを録音し聴感テストを行い完成です。
取り外したフライホイールです。シャフトが外れています。
ピンチローラーのコア抜けも起きていました。ちょうどこのころに製造された機器に不良パーツが使用されているようです。