久しぶりにPIONEER T-1000Sの修理依頼をいただきました。
10年ぶりに使用しようとしたところ、故障していたということです。
発送前は多少動作していたようですが、当店に到着したときは、写真の状態のままで完全に不動状態です。
カバーを開けます。この頃のPONEERの高級機は、中身もゴージャス仕様です。
キャプスタンベルトが無くなっています。
カムモーターのプーリーを回して閉じ込められていたテープを救出します。
フロントパネルを取り外し、メカを取り出します。
メカの上面と背面です。
キャプスタンモーターをプレートごと取り外しました。ベルトが溶けています。
ベルトを除去し、アルコールで清掃し、新しいベルト2本を掛けて組み立てます。
カムモーターのベルトも交換します。
続いてフロント部に移ります。化粧パネルを取り外します。
アイドラーにアクセスするため、周辺の部品を分解します。
ゴムリングがかなり硬化していて、取り外し時に割れてしまいました。新しいゴムリングと交換します。
S-721Hで左右ピンチローラーを清掃します。
メカを仮接続して走行テストを行います。
フロントパネルを取り付けますが、この後調整を行いますので、この時点ではリッドは組み付けません。
315Hzのテープを使用して速度の点検を行います。
調整を行います。
ヘッドアジマスの点検調整を行います。
バイアス調整を行った状態で、バランス調整を行います。
数種類のテープを使用して録音再生状況を確認し、完成です。