TEACの3ヘッドデュアルキャプスタンカセットデッキ、V-7010の修理依頼をいただきました。
久しぶりに使用したところ、再生が不調になっていたということです。
再生開始直後は一瞬正常に再生されますが、すぐに速度が遅くなり停止してしまいます。
テープをセットしない状態で再生ボタンを押します。キャプスタンや右側リールのトルクは十分ですので問題はありませんが、左側リールを指で回すと妙な抵抗感があります。
カバーを開けてメカを取り出します。V-8030Sと同じでキャプスタンがDDモーター仕様です。
カセットハウジング内の化粧プレートを取り外します。バックテンションベルトに異状が見られます。
左が取り外したベルトです。加水分解で伸びて、リールに絡みついていたようです。
交換します。
このメカのウィークポイント、カムモーターでONOFFするスイッチの接点を磨きます。
メカを本体に戻します。正常な状態に回復しました。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の点検を行います。問題ありません。
再生ヘッドのアジマスは僅かに狂いが見られました。右は調整後です。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる数種類のテープで録音再生状況を確認し、完成です。