以前入手した故障品の修理を行いました。
SONYのTC-K555ESⅡです。1984年当時99800円の高級機です。
テープ走行不良という不具合を抱えていましたので、メカに必要な処置を行い走行状態は良好になりましたが、
テープポジションをTYPE1に切り替えると、音量に変化はありませんが、なぜかメーターが振り切れてしまいます。そのまま放置しておくと正常に戻りましたが、しばらくすると再発するといった具合です。
症状から判断すると接触不良の疑いが濃厚なため、不具合が発生しているときに基板に接続されているケーブルに触れてみました。すると、正常な状態に復帰しました。やはり接触不良が原因です。
このメイン基板は、
2か所に、細長い銅板が取り付けられています。これがアースラインになりますが、
基板のプリント面を点検すると、予想通り銅板の半田部にクラックが発生していました。
再半田を行い不具合は完全に解消されました。
この銅板を使用したアースラインは、TC-K222ESLや222ESAのほか、DATデッキのDTC-77ESにも同様のタイプのものが用いられていますが、熱による膨張と収縮が繰り返されることにより、かなりの確率で半田クラックが発生しています。
これを知らないと、修理は迷走することになりますので注意が必要です。