SONYのクイックリバースカセットデッキ、TC-RX79の修理依頼をいただきました。
イジェクトボタンを押すとモーター音は聞こえますがトレイが開きません。また、他の操作ボタンも受け付けません。
カバーを開けてメカを取り出しました。ESモデルの設計を継承したリバースメカです。
カセットホルダーと化粧パネル、アイドラーを取り外します。
メカ背面を分解していきます。
キャプスタンベルトが溶けて巻き付いています。
さらに分解を進めます。
モードベルトも溶け切れています。
オレンジクリーナーで清掃し、新しいベルトを仮掛けします。
ロータリーエンコーダーを分解します。
汚れた接点を清掃し、専用グリスを処置します。
テープポジション検出スイッチの接点を磨きます。
新しベルトを掛けて組み立てます。
ピンチローラーは表面以外にもコア部が劣化しています。
同サイズの代替品と交換します。
メカを本体に戻して動作確認を行います。
315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマスの調整を行います。FWD、REVの両方向で実施します。
録再バランス調整を行います。
録音を行うと、音が途切れ途切れになります。INPUTのプラグを触れると、接触が変化します。
基板を浮かせて、端子の半田クラックを修正します。
聴感での録再状況を確認し、修理完了です。