TASCAM製3ヘッドオートリバースカセットデッキ、112RmkⅡの修理依頼をいただきました。
当店で3年ほど前にメンテナンスした機体ですが、このところ不調になったということです。
再生等は可能ですが、異音が発生します。
トルクを測定すると、規定値の半分程度になっています。アイドラーゴムがスリップしているようです。
早速メカを降ろします。
背面から分解し、リールユニットを取り出します。
リールを脱着しシャフト部にグリスアップします。
アイドラーゴムの硬化が進行しています。前回は材質が不明な既製品を使用しましたが、耐候性が低かったと考えられますので、今回は、シリコンゴム製のものを特注し取り付けます。
キャプスタンベルトも新しいものと交換します。径80mmです。
元通り組み立てて、トルクを測定します。規定値内になり、異音も解消されました。
テープ速度は側面の半固定抵抗を回して調整します。
暖機運転を行った後、315Hzの信号が記録されたテープを再生し速度の調整を行います。
ヘッドアジマス(FWD)、
ヘッドアジマス(REV)の調整を行います。
録再バランス調整を行います。
テープポジションの異なる複数のテープで録再状況を確認し、修理完了です。