今日は番外編になりますが、AIWA社製のDATデッキ、XD-001の修理です。
XD-001は、外観こそ異なりますが、中身はSONYのDAT1号機、DTC-1000ESと同一です。
DATはSONYが中心となって開発した規格でありますが、製品化に当たっては、DATを広めるためコストダウンなどを図る必要があることから他社に部品供給がなされたものと思われます。
私事になりますが、仕事柄、DATデッキは10台程度所有しています。普段は、一番手の届きやすい場所に置いてあるDTC-1000ESをメインの再生機として活用しています。
このXD-001もお気に入りなのですが、離れた位置にあるのでなかなか出番が回ってきません。
昨日、久しぶりに再生しようとテープを入れたところ、何やらノイズ交じりです。可動式のテープガイドの動きが悪くなったのかな?と思いテープを取り出そうとしたところ、出てきません。トレイ開閉ボタンを何度か押してもダメです。
テープが中に絡んだと思い、重い腰を上げて修理することにしました。超重量機ですので、ラックの上の段から降ろすのにも一苦労です。
開腹しました。パッと見て機種を当てられる方は超マニアです。この写真でDTC-1000ESと明らかに違うのは、向かって左側のサイドパネルが銅メッキであることです。
フロントパネルを外し、スライド式のトレイメカを外します。テープは絡んでいません。
原因が分かりました。トレイをスライドさせるためのベルトが硬化してスリップしています。
念のためメカの動作もチェックします。テープに重しを載せて行います。異常はありません。
組み立てました。動作良好です。当分はこれをメインで使います。
ほとんどのアナログ機器にはゴムベルトが使用されていて、その寿命は短いもので5年、持っても20年程度ですので、定期的に交換しましょうね。
当店ではゴムベルトの交換は8000円程度で行っていますので、不安のある方はぜひご相談ください。