カセットデッキやDATデッキに限らず、家電製品にはそれぞれ故障しやすい箇所、ウィークポイントを抱えています。
強度不足や経年劣化が主な原因ですが、私がこれまで経験してきた機種ごとの故障個所について記事にしていきます。
第3弾はAKAIのGX-93(73)です。
GX-93(73)は、後継機のGX-Z9000(7000)と回路・メカがほぼ同一ですので、詳しくは「GX-Z9000(7000)の弱点」をご覧いただきたいと思います。
一方、後継機との構造上の大きな違いとして、OUTPUTが可変、ヘッドホンVOLに連動していることです。後継機では出力はFIXになっていて再生出力は調整することはできません。
この違いのため、後継機には発生しない故障が起こります。それは、「レベルメーターは正常に振れるが音が片側しか出ない」というものです。音が出ないという故障では、出力段のICの故障というのがありますが、そうではありません。
原因は、出力VOL(ヘッドフォンVOL)の故障です。レベルメーターへの出力は、その前段にありますので、メーターは通常に振れますが、その後ろについているVOLの故障により片側(場合によっては両側)の音が出ません。
調子の悪いGX機をお持ちの方はご遠慮なく当店にお問い合わせください。