GX-Z7100における片側メーターの動作不良の修理です。
録音・再生ともにL側が振れません。一方、ヘッドフォンも含めOUTPUTは正常に出力されます。
GX-Z9000やGX-93辺りではマスターVOLやバランスVOLの故障でメーターが振れないということはよくありますが、その場合は出力も連動して不具合が発生します。
どこか接触不良かと考え、内部のいろいろなところを触れましたが変わりはありません。幸いにもパーツのストックがありましたので、原因を特定するために上部の基板ごと取り換えることにしました。
換装が完了しましたが、症状は変わりません。原因はメイン基板です。といってもメイン基板にはメーター動作に関係する回路は僅かしかありません。
ちょうどこの辺りで、音声出力回路から分岐してICで増幅しています。その手前にキャリブレーションとの切り替えがあります。
回路を見る限り故障しそうなところはありません。ここは基本に戻って半田クラックが無いかどうか確認することにしました。
ビンゴです。ちょうど先ほどの回路付近に接続されているフラットケーブルの半田ですが、なぜかボロボロの状態です。
この黒いケーブルです。再半田により無事復旧しました。
AKAI(A&D)のGXシリーズにはこのフラットケーブルが多用されていますが、以前も接続部の不良による故障がありました。基盤に不具合があると思われるときはまずフラットケーブルの半田付けを点検することが必要です。