AKAIのGX-93、GX73や、その後継機であるA&DのGX-Z9000、GX-Z7000は未だに人気機種で比較的高値で取引されているようです。
そういったこともあり、修理を依頼されることも少なくないのですが、ひとつだけ心配なことがあります。
上記機種で故障が多いのが、写真の可変抵抗器です。使用頻度のせいでしょうか、特にREC VOLとBALANCEに故障が多くあるように感じます。
故障の程度はといいますと、接触不良が一番多く、これは接点に復活剤を塗布することで大半のものが復活しますので大きな問題にはならないのですが、問題は、断線による故障です。
GX機の可変抵抗器は基盤に直接取り付けられているため、振動などにより疲労破壊するのではないかと思われます。
この故障の場合は、交換しかありませんが、写真をご覧になってわかるように、上記機種には軸の部分が非常に長いタイプが採用されています。
メーカーのカタログやネットなどでいろいろと検索しましたが、同じタイプのものは現在製造されていないようです。ということで、ジャンク機から中古品を流用し修理を行うのですが、中古品もそうそう見つからないのが現状で、手持ちのストックも現在ギリギリの状況です。
ちなみに、GX-93、73、GX-Z9000、7000に使用されている可変抵抗器は、以下のとおりです。
REC VOL:50k2連
BALANCE:50kセンター0
BIAS:2kセンター0
PHONE:10k2連
また、後継機のGX-Z9100、7100ではどうかというと、
REC VOL:250k同軸2連
BIAS:2kセンター0
LEVEL:100k2連センター0
PHONE:100k2連
このように、新旧モデルでの互換性は低く、パーツ不足は深刻な状況となっています。
このままでは折角の名機がたった一つのパーツのために寿命をむかえることとなりますので、これらパーツの入手先をご存知の方がいらっしゃいましたらご一報くださいますようお願いします。
なお、蛇足ですが、GX-Z9100、7100のREC VOLについては、
写真奥が9100.手前が7100と機種によって可変抵抗器のグレードの使い分けを行っています。