先日お客様からDTC-690の故障品を下取りしました。
いつもどおりメカを分解し、ブレーキパッドなど消耗品の点検補修などを完了し、動作確認を行いました。無事正常に動作したのでカバーも元に戻して何本かお気に入りのテープをとっかえひっかえして再生していたときのことです。
突然不具合が発生しました。テープを一旦ローディングするものの、テープガイドがもとに戻り、またローディングをするという状態を繰り返すようになりました。もちろんCAUTIONも表示されます。電源ボタンやイジェクトボタンを押すと正常に戻るときもありますが、不調な状態には変わりありません。
仕方なく再度カバーを開けて動作状況を点検します。
カセットをセットするとテープガイドがヘッドまでテープをローディングしますが、ヘッドが回転しません。それでCAUTIONになるようです。この症状は以前も経験しました。
放熱板がついているところに電圧を制御するトランジスタがあります。
一番手前になりますが、お手本のような半田クラックです。このトランジスタは放熱のために筐体の後部に貼り付けられています。そのため、筐体の振動の影響を受けやすく、また、そういった場所にも関わらす半田の量が少ないことからクラックが生じやすいということになります。
再半田を行い完全に復活しました。DTC-690は、DTC-57ES、59ESと同様の技術が投入されたデッキですが、改良が加えられている分、安定性が高く、非常にCPの高いデッキです。このデッキは当店の販売サイトに格安で出品予定ですので是非ご購入下さい。
DATデッキの不調でお困りの方は当店までご相談ください。