今日はAKAIのオートリバースデッキGX-R70EXの修理を行います。左右の録音バランスが悪いとのことです。
再生はまったく正常です。録音してみましょう。
録音時は異常はありませんが、それを再生すると、Rchの出力が非常に大きく、音が歪んでいます。バランスVOLで調整すると正常に録音できますので、抵抗または半抵抗辺りに不具合があると思われます。スライド式のバランスVOLの抵抗値を測定しましたが異常はありませんでした。
この機種では、写真の中央に写っている黄色の半固定抵抗で録音レベルの調整ができますが、まったく効きません。
左の写真は交換後ですが、この半固定抵抗に不具合があったようです。これで左右バランスが取れるようになりました。続いて調整に移ります。
テープ速度は2%ほど速い状態でした。キャプスタンモーターの背面の調整口に細めのドライバーを差しこんで調整します。調整ネジは非常にシビアですので時間をおいて何度か調整しなおします。
ヘッド周りは手入れが行き届いていて綺麗です。ヘッドの左側のテープガイドがオートリバースのセンサーを兼ねていてクイックリバースを実現しています。
続いてアジマス調整を行いますが、オートリバース機のため往復の調整が必要です。ヘッドの「AKAI」と書いた両側にあるネジで調整を行います。
アナログ機器のため、グラフが多少ふらつきますが、ベストの位置に合わせます。
2ヘッド機ですので、「録音ー再生ー調整ー録音ー再生ー調整」と繰り返し録再レベルを合わせます。これも往復の作業です。何度か繰り返しベストな位置を決定します。
以上修理調整完了です。録音再生良好になりました。