今日はDTC-A8の修理を行いました。
不具合の状況ですが、再生はするものの、テープ挿入後のローディングの動作が極端にゆっくりというものです。通常の2倍くらいの時間がかかります。モードベルトが劣化してスリップしていると思い、ベルト交換と共にリングギアのメンテナンスを行いましたが、状況は変わりません。
樹脂製のギヤをひとつ外し、左の写真の状態で指でプーリーと黒い小さなギヤを回転させると、回りが重いのが分りました。よくよく見てみると、プーリーの中心部に茶色いグリスが塗られています。
この機種のこの部分は、通常はこういったグリスは塗布されていませんので、おそらくですが、以前整備された際に塗られたものが硬化し動作不良を起こしたものと思われます。
付着した古いグリスを取り除いてシリコングリスを塗布し、無事軽やかなローディングとなりました。「ここは大丈夫だ」という先入観で大分タイムロスをしましたが、良い経験をしました。