電解コンデンサーは爆発(破裂)するということをご存知ですか?もちろん通常の使用では劣化による膨張が起きることはありますが、爆発まで至ることはありませんので心配はありません。
AKAI、A&D製のデッキには、フラットケーブルが多用されています。
フラットケーブルの長所は本数を減らすことができることかと思いますが、接続方法は、使用箇所によって「半田付け接続」と「コネクタ接続」の両方が使い分けられています。
例えば、この写真はGX-Z9100の電源基板ですが、メイン基板との接続には組み立て時の作業性を考慮して、コネクタ接続となっています。
ここから本題に入ります。かなり前のことになりますが、メイン基板の修理を終え、このコネクタを接続し電源を投入した瞬間、「シュー」という音が聞こえたかと思うと「パン」と空気銃のような比較的大きな音がしました。
慌てて基板を見てみると、電源基板に近いところに取り付けられているメイン基板のコンデンサーが破裂していました(写真は別の基板です)。このコンデンサーは、耐圧10Vのものですが、先ほど接続したケーブルには24Vが印加されています。
原因は私の接続ミスでしたが、耐圧の2倍以上の電圧が加わり内部にガスが発生し破裂したものと思われます。
このフラットケーブルはこのような構造になっていて、差し込むときにきっちりと先端を揃え、かつ慎重に奥まで差し込む必要があります。
そのときも十分慎重に作業を行ってはいましたが、狭いところでの作業のため先端が正規ではないところに差し込まれてしまったようです。それ以降は同じミスを犯さないよう、奥まで差し込んだ後、一旦引き抜いて先端が乱れていないことを確認したうえで再度奥まで差し込んで固定するという方法をとっています。
それでもその時のことがトラウマになって、未だにこのケーブルを差し込んだ後の電源投入は緊張します。ご自分でメンテナンスを行う方は十分注意してくださいね。