本日はSONY製カセットデッキ、TC-K333ESGの修理を行いました。
動作不良の原因はいつもどおりのモードベルトでしたが、定番のキャプスタンモーターの基板実装型電解コンデンサー交換、ロータリーエンコーダー清掃、ピンチローラーのメンテナンスなどひととおりの整備を終え、動作チェックを行いました。
電源をONにして再生ボタンを押したところ、PAUSEも同時に点灯しました。最初は気づかなかったのですが、今度は停止ボタンを押すと巻き戻しが始まりました。
SONYのこのあたりのデッキの誤作動の原因は、「リモコン受光部のケミコン劣化」「ロータリーエンコーダーの接触不良」それと「操作スイッチの接触不良」です。
リモコン受光部の不具合の場合は、ほぼ操作不能になりますし、ロータリーエンコーダーは清掃したばかりです。それに、押したボタンと違う動作をするときは、ほぼスイッチの接触不良が原因です。
試しにリモコンを使用すると誤作動しませんでしたので原因は確定です。
フロントパネルを取り外し、操作基板上のタクトスイッチの抵抗値を測定すると、200~300Ωの値を示しました。これでは誤作動するはずです。
タクトスイッチには高さが異なるものが数種類あるので注意が必要です。SONYのデッキには、6*6*5mmのタイプが使用されています。
15分程度で作業を終え、不具合は無事解消されました。この不具合は、DTC-55ESでも多く見られますので、同様の誤作動が起きたときは迷わず当店にご相談下さい。