先日当店で修理を行ったGX-Z7000ですが、お客様に納品後間もなく不具合が生じました。
症状は、「テープ走行が勝手に停止」「異音発生」で、テープの後半部分に多発するとのことです。
テープが停止したときの写真を送っていただきました。この状態は、右側リールの回転が停止した時に起こります。アイドラーがスリップしているのでしょうか?発送前の点検では十分なトルクがありましたのでスリップということは考えにくいのですが・・・
デッキをお送りいただいて、動作確認を行うと、やはりテープの後半部分で停止しました。そこで、フロントパネルを外して、アイドラー周りの動きを観察することにしました。
不具合が起こるまで、メカの上側からじーっと観察します。しばらくすると、突然モーターが停止し、テープ走行も停止しました。早送りなどモーターが高回転の時は問題は起こりません。この症状は以前も一度経験したことがあります。モーターの故障です。おそらくブラシの部分に接触不良が起きているものと思われます。
モーターはちょうど7100EV用のものがありましたので交換します。
かなり長時間動作テストを行いましたが、不具合は発生しません。
テープの後半部分で不具合が起きるというのは、モーターが低速回転の時に接触不良の影響を受けやすいからです。また、異音も、モーターの回転ー停止ー回転という断続的な動きから発生していたのではないかと考えています。
今回は納品間もなくということでお客さまには大変ご迷惑をお掛けしましたが、今後もGX機の修理に励んでまいりますのでよろしくお願いいたします。