今日はアンプメーカーとして有名なSANSUI社製のカセットデッキ、SC-77のメンテナンスを行います。
以前記事にしましたが、このデッキは私が所有しているもので、数年前にジャンク品として購入し、修理を行い使用してる大切なデッキです。
所有しているデッキはコンディション確認も兼ねて定期的に使用することにしているのですが、早送りと巻き戻しが不調になっています。再生は問題ありません。どこかにスリップが発生しているような感じです。
最近テレビを賑わせている国会答弁ではありませんが、以前修理したときのことはまったく記憶にありません。やはりブログに記録を残しておくのが後々困らないとつくづく思いました。
一見してメカを取り出して修理をするのは難しそうです。
動作状況を目視で確認します。中央に見えるピンチローラーのようなものがスリップしているようです。このパーツはモーターの軸に差し込んであるだけなので、このままで取り外しできそうです。
マイナスドライバーでこじって取り出すことができました。ゴムの表面の状態は悪くはありません。
筒状のゴムのようです。代替品を探すのは簡単ではありません。表面の状態が悪くないのにスリップしているということは、摩耗してしまったんでしょうか?そうであれば・・・
以前DATデッキのピンチローラー試作の際に購入したシリコンチューブです。シリコンは非常に弾力性がありますので、これをそのまま被せてしまいます。
外径は1mm以上大きくなりましたが、果たして動作するでしょうか?
自分でも驚くくらい完璧な動作です。シリコンは表面がしっとりしていますのでグリップ力は最高です。
これでまた寿命が延びました。もう一生手放すことができません。同様の不具合をお抱えの方は当店までご相談ください。