今日は不動品として入手したDTC-A8の修理を行いました。
メカをひととおりメンテナンスして試運転を行いましたが、音が出ません。ヘッドの汚れかと思い、拡大鏡で点検しましたが、汚れはありません。
そこで、ヘッドからの信号を確認すると、2つあるヘッドのうち、片側の信号に異状があることがわかりました。その波形は、以前も見たことがありますが、ヘッドが汚れているときのものではなく、ヘッドに電気的な故障が起きたときのものです。
この故障は修理できません。どうしようか考えましたが、保管庫に外装に比較的大きなダメージを受けているA8がありましたので、それとヘッドを換装することにしました。
これで無事修理を終えることができましたが、ヘッドの提供元のA8はどうしましょうか?このヘッドは、A8とZA5ES共通のものですが、ヘッドだけ入手することはほぼ不可能です。修理を行うとすれば、ヘッドはモーター部とドラム部に分離できますので、共通のドラムを有し、かつ安価である57ES、59ES、A7、790、690、ZE700の超ジャンク機を入手してドラムのみ移植するということが現実的でしょうか。
そのほかの活用方法としては、A8は表示パネル(これもZA5ESと共通です)の輝度が低下することがありますので、こういった故障に備えて部品取りとして保管するかのいずれかです。
開き直ってしまえば、こういう故障が無いと、なかなか必要な部品のストックが増えませんので、今回は諦めて必要な部品だけ取り出して保管することにしました。少し残念ですが、そのうちドナーとして役立つときが来ると期待しています。