久しぶりのDTC-77ESの修理です。いつものようにメカの分解整備を終え、続いてRFアンプの状態を点検したときのことです。
基板とケースを分離しました。すると・・・?
拡大するとこんな風になっていました。基板実装型電解コンデンサー4つのうち、1つが取れています。その跡はというと、漏れだした電解液で基板が真っ黒になっています。
残り3つのコンデンサーの端子も腐食しています。この状態を見て非常に嫌な予感がしました。劣化したコンデンサーは交換すれば済みますが、問題は漏れだした電解液の仕業です。
とりあえず汚れを除去しました。左側の端子のすぐ上にスルーホールがあるのがわかります。ここも電解液で腐食して黒くなっています。
案の定、テスターを当てると絶縁しています。この修理方法としては、スルーホールを極小のドリルで揉んで、そこに極細の銅線を貫通させ復活させるという手もありますが、取り返しのつかないことになる可能性もありますので、バイパス処置を施すことにしました。
基板の端子も状態が悪く半田の乗りもイマイチですが、リード型のコンデンサーを取り付け、そこから裏面の端子までバイパスを組みました。
正常に動作しました。DTC-77ESもRFアンプのコンデンサー交換は必須作業になりましたね。