今日はEXCELIA(AIWA)のDATデッキ、世界で一番最初に発売された民生用デッキXD-001の修理です。
症状ですが、「トレイが勝手に閉まる」というものです。このデッキは水平ローディングメカが搭載されていますので、この不具合は通常、トレイの滑りが悪くなり、その結果トレイが途中で止まってしまい、トレイ停止スイッチが作動せずに閉まってしまうということが多いのですが今回はどうでしょうか?
動作確認したところ、トレイは完全に開くのですが、イジェクトランプの点滅が停止せずに1・2秒で勝手に閉まります。ということは、先ほどの原因とは違う理由ということになります。
トレイメカを取り出すにはフロントパネルを脱着する必要があります。それにしても凄い造りですね。今の家電ではありえないほどパーツが詰まっています。
トレイメカを取り出しました。この横にトレイを停止させるスイッチが付いています。
???なんか変です。記憶では確か・・・
パーツボックスにスペアパーツがあるのを思い出し、探しだしました。・・・あれ?
スイッチのレバーを押さえる金属製のプレートが脱落しています。それでスイッチが動作しなかったようです。このプレートだけ交換しようと思いましたが、取り付け部が破損していましたのでスイッチごと交換となりました。
さあどうでしょう。今度はちゃんとスイッチが動作していますね。
動作点検しました。今度は大丈夫です。
脱落したパーツが金属製ということで、万一内部に留まっていた場合、内部の基板等のショートの原因となりえますので、機器を横にしたり逆さまにしたりしましたが、どうやらどこからか出て行ってしまったようです。
ご存知かと思いますが、XD-001の内部はSONYのDTC-1000ESと同一ですので、両機には同じ故障が起きますし、もちろんパーツの流用も可能です。不具合が発生したときは当店までご連絡ください。