Audiolife - Enjoy your audio life!!

オーディオライフ:カセットデッキ、DATの販売・修理を行っています。故障でお困りの方はご連絡ください。

日記

狂気の沙汰

投稿日:2018年12月5日 更新日:

オークションでジャンクDTC-A7を落札しました。比較的安価でしたので、ヘッドなどのパーツ取りに活用しようかと思いましたが、仕事柄それもピンとこなかったので、腕試しということでまずは修理にチャレンジすることにしました。

出品説明にあったとおり、トレイが開きません。

こういうときは、メカ横にあるプーリーを指で回してトレイを開けるのですが、なぜか回りません。固着でもしているのでしょうか?

早速メカを取り出すと、何もなかったようにプーリーは軽く回転します。・・・ふと本体側に目を移すと、驚きの光景が飛び込んできました。

デッキ底部のインシュレーターですが、取り付けビスが非常に長いものに変更されていて、その先端がトレイのプーリーに当たっていたようです。ところがこれだけではありませんでした。インシュレーター4ケとも同じ状況です。

そのうち1本(本体右後部)は、メイン基板を貫通し、穴が開いています。ちょうどその上にあるジャンパ線も切れてしまっています。そして、よくよく見ると、その穴から数センチ幅で基板に亀裂が走っていて表面のパターンが数か所切断しています。

この基板は両面タイプですので、亀裂によりパターンが切断された箇所は約10か所程度あります。また、表面部は幅0.2mmほどのパターンが4箇所切断していましたので、一旦は修理を諦めかけましたが、運よく回路図が手に入りましたので、修復作業を行うことにしました。

切れた箇所をただつなぐということはできませんので、回路図とにらめっこしながら切断部の行き先同士をバイパス接続していきます。

根気の要る作業でしたが、無事復活しました。

それにしても何が目的でインシュレーターのビスを交換したのか全く理解できません。一歩間違えると事故につながりかねない危険な行為、まさに狂気の沙汰です。

-日記
-,

執筆者:

関連記事

ありません・・・(GX-Z7000)

オークションで入手したという、GX-Z7000故障品の修理依頼をいただきました。電源コードが切断されているとのことですが、スペアのストックがありますので特に問題ではありません。 ところが、機器が到着し …

TC-R6 完治宣言

原因不明のテープ速度異常に悩まされたオープンリールデッキ、TC-R6の修理後ひと月が経過しました。その後は正常に動作していますので「完治宣言」します。 前回の記事はこちらをご覧ください。 機器の故障に …

AXIAのテープとの相性

2年半ほど前に当店からカセットデッキを購入されたお客様からのご依頼です・ 機種はA&DのGX-Z9100EVです。AXIAのテープとの相性が悪いということで機器をお預かりしました。 AXIAの …

カセットハーフの組立精度

先日、SONYのカセットデッキの修理を終え、最終点検をしていた時のことです。いつも聴いているテープを再生したところ、「何か音が変?」と感じました。 使用していたテープは。マクセルのUR(ノーマルポジシ …

怪現象の正体

DTC-690の修理を行ったときのことです。 メカの分解整備を終え、試運転を行ったところ音が出ないのでクリーニングテープをローディングしようとしました。 DATデッキは、カセットがセットされると、可動 …

検索

2018年12月
« 11月   1月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

住所
066-0038
北海道千歳市信濃3丁目11-1-1
Audiolife 代表:小西隆幸
050-3717-0768(留守電専用です。トラブル防止のため、当店へのご連絡は記録が残るEメールをご利用ください)
E-mail:audiolife2017@gmail.com

営業時間
月〜金: 9:00 AM – 5:00 PM
土: 9:00 AM – 12:00 PM