昨日から、PIONEERのオートリバースカセットデッキ、CT-980の修理に没頭していました。このデッキのリバース機構は、グリス切れによる動作不良を起こしますので、パーツ同士が擦れる箇所にはすべてシリコングリスを塗布しなければなりません。
ようやく正常動作するようになり、しばしの間、試聴という段階に移ったのですが、テープの途中で「ガシャン」といって勝手にリバースしてしまいました。
すぐにリバースボタンを押して元に戻しましたが、少しするとやはり勝手にリバースしてしまいます。
ところが、テープを替えると問題なく動作します。???と思い、先ほどのテープを再生してみると、やはり誤作動?します。
それでも何度か繰り返しているうちに、曲の同じところでリバースすることが分かりました。これはテープが怪しいと思い、誤作動が起きたときにすぐに停止しテープを点検しました。
ご覧のとおりテープの磁性体が一部剥がれています。なぜこうなったのか分かりませんが、これが原因です。
このデッキはクイックリバース機構が搭載されています。消去ヘッドに赤外線発光装置が組み込まれていて、その上にある半透明のプリズムで受光します。つまり透明のリーダーテープ部分に反応する仕組みとなっています。
今回のトラブルは、使用したテープの磁性体が剥がれた部分をリーダーテープと判定されてリバースしたというのが原因です。
原因がわかるまで時間はかかりましたが、センサーや回路の故障でなくて良かったです。いろいろなことがあるもんですね。