ネットオークションでテープデッキの出品物を閲覧していると、面白いものが見つかりました。
「DTC-77ES 2ヘッド」というものです。77ESは4ヘッドですので、てっきり出品者の間違いかと思いましたが、説明文を読んでみると、そうではないことが分かりました。
(写真は以前当店で修理したデッキのものです)
どうやら、元々のヘッドが故障したので、2ヘッドの下位機種から移植したということらしいです。SONYのDATデッキの機種間では、モーターとヘッドのコネクタやケーブルが異なるものの、取り付け位置は共通ですので、少しの加工を行えば移植自体は技術的にそう難しいことではありませんし、以前、当ブログでも互換性に関する記事を掲載しております。
DATデッキのヘッドが故障した場合は、ジャンク機から移植するということが基本となりますが、近年、特に高級機ではジャンク機も高価で取引されるなど入手困難な状況となっていますので、今回のような変わったデッキが出現してもおかしくはありません。
ただ、出品物の説明文にもありますが、2ヘッドになると録音時の同時モニターができませんので、かなり魅力が薄れるというのも事実です。
もはや消滅の危機状態にあるDATデッキですが、大事なデッキをお持ちの方はスペア機を用意するなどの対策が必要かもしれませんね。