先日、AKAIのオートリバースデッキGX-R60のメンテナンスを行いました。内外装良好という状態でしたが、動作確認を行うためにテープをセットして再生ボタンを押した途端「クシャクシャ」と嫌な音がメカ部から聞こえてきました。
やられました。テープが脱線して傷がついてしまいました。走行系にトラブルを抱えているようです。
ピンチローラーを点検すると、テカテカに光っていましたので、取り外して表面研磨を行おうとしましたが、プラスチックのように固くなっていて硬度もかなりの値を示しました。この状態ではもはや研磨しても無駄です。
ということで、同サイズの汎用品に交換し不具合は解消されましたが、内外装が非常に綺麗であるにも関わらず、これまで扱ってきた同型機種と比べてなぜこれほどピンチローラーの劣化が進んだのでしょうか?
ゴムは外的要因により性状が変化します。代表的なのは、光、酸素(オゾン)、熱による影響です。表面の劣化ということであれば、光と酸素の影響によるものと考えられますが、内部まで硬化が進んでいるということは熱の影響を大きく受けたということになります。
私はPCを自作することもあるのですが、ケースファンを取り付けPC内部の換気を良くすることによりHDDやCDROMの寿命がかなり延びるということを経験しました。このことはオーディオ機器にも当然当てはまりますので、
・使用しないときは電源をOFFにする
・アンプなど高熱を発生する機器の真上に置かない
などの熱対策を行うことにより、お持ちの機器の寿命も延びると思いますのでご参考としてください。