非常に珍しいDATデッキの修理依頼をいただきました。
SHARP製のRX-X5という機種です。ミニコンポサイズで薄型のスタイリッシュなデザインです。
オーナー様は中古動作未確認品として購入されたということで、テープのローディングはするものの、右側のリールが回転せず再生不可ということです。ところが修理依頼をいただき情報収集を行いましたが、皆無に等しく、修理の可否についてはまったく判断ができない状況です。
当店では、修理の可否の判断や見積りは無料（往復の送料はご負担いただきます。）で行っていますので、とりあえず機器をお送りいただくこととしました。
カバーを開けると、筐体が小さいためメカと基板でギッシリと詰まっています。
テープをセットして動作を目視点検します。ヘッドが回転しテープもローディングされるのですが、オーナー様のおっしゃる通り右側のリールがピクリともしません。ところがイジェクトすると左側のリールが回転し、テープをキチンとカセット内に収納します。ということは・・・
テープを取り出して、右側リールを指で直接回してみます。案の定、最初は抵抗感がありましたが、スルッと普通に回転するようになりました。SONYのデッキにも同じ症状が発生しますが、リールのブレーキパッドが軽く固着していたようです。さあ再生はできるでしょうか？
音が出ました。ただしノイズ混じりでしたので、ヘッドクリーニングを少し長めに走行させると正常に再生されるようになりました。
LONGモードは対応していませんが、なかなか良いデッキですね。
