本ブログ初登場のPIONEERのDATデッキ、D-HS5です。
D-07の後継機のようですが、
上段がD-06、下段がD-HS5ですが、見分けがつかないほど瓜二つです。どちらかというと、D-06のアップグレード版というところでしょうか?
不具合の状況はというと、電源を入れるとトレイが勝手に開きます。CLOSEボタンを押してもすぐに開いてしまいます。
カバーを開けて動作状況を点検します。メカ側面のベルトがスリップしています。PIONEERのDATデッキのウイークポイントのひとつです。プーリーの径の設計ミスもあるかと思います。
かなりトルクの掛かる箇所ですので、当店ではバンコードで作成したベルトに交換しています。
これでトレイは閉まるようになり、再生も正常にできるようになりました。
続いて、もう一点のウイークポイントのメンテナンスを行います。メカはD-07以降ほぼ同じものが採用されています。メカを取り出して、
メカの裏側のローターリーエンコーダーを分解します。メカが誤作動するときはここの接触不良と考えて間違いありません。
汚れはあまり見られませんでしたが、接点を研磨清掃し、スライド接点用のグリスを塗布して組み付けます。
動作音出し良好です。ヘッドホンVOLに酷いガリが出ていますので、VOL背面の隙間に接点復活剤を微量吹き付けます。
各モードの録音状況も点検します。96kの倍速モードにより超高域まで録音可能です。以上修理完了です。