久しぶりにD-07Aの修理です。
「音声出力せず」「ディスプレイ点灯せず」「テープがたまに絡み付く」「トレイの開きに引っ掛かりがある」という、この機種のウィークポイントがほとんど発症しています。
電源を投入しましたが表示が出ません。トレイは開閉しますが、ぎこちない動作です。
カバーを開けて、メカに接続されているRFユニットのコネクターを切り離します。これがディスプレイ点灯の不具合と関係することもありますが、そうではないようです。
D-07用の回路ですが、電源は同一です。ディスプレイの電源は、AC1、AC2から供給されています。その元を辿ると、R401というヒューズ抵抗があります。
電源基板を取り外します。
写真中央、金色の電解コンデンサーの真横にあるのがR401ヒューズ抵抗です。同規格のものと交換します。
無事復旧しました。
メカの修理に移ります。コネクタと固定ネジを外し、本体からメカを取り出します。
メカ右側のローディングベルトは滑りにくいバンコードに置換します。
メカを裏がえし、リールベルトを交換します。
メカをコントロールするロータリーエンコーダーを分解します。
メカ後部に取り付けられているRFユニットです。ヘッドの信号を処理するためのものです。電解コンデンサーをすべて交換します。100μF2ケ、4.7μF、22μF、47μFがそれぞれ1ケです。22μFと47μFに液漏れが見られました。
本体に戻し、テープをセットします。
復活しました。
ヘッドホンVOLにガリが発生しています。内部からVOL背面の隙間に接点復活剤を吹き付けます。
録音テストを行います。・・・が、左CHの入力が非常に小さい状態です。これには焦りました。デジタル入力では正常ですので、アナログ回路の問題です。
この機種ではあまり例はありませんが、原因は簡単にわかりました。バランスVOLの接触不良です。先ほどと同様、内部から接点復活剤を施します。
各モードにおける録音再生状況を確認します。
完成しました。