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ワンポイントメモ

SONY製ESデッキのピンチローラークリーニング法

投稿日:2020年2月8日 更新日:

SONYのESG以降のカセットデッキは、左側ピンチローラーの汚れや劣化によるテープ走行の乱れが問題となることが少なくありません。

具体的な現象としては、テープを再生していると、突然「ミリミリ」という音と共に、テープにシワが付きます。

その原因が、ピンチローラーの硬化などにより劣化している場合は交換するしかありませんが、そうでない場合は専用液による汚れの除去、劣化防止を行うことにより、良好な状態を保つことができます。

しかし、ESシリーズのクリーニングの問題は、ヘッドと異なり、ピンチローラーはデッキの構造上およびシステム上、非常に面倒かつ困難なことです。といって、クリーニングテープではピンチローラーは綺麗になりませんので、綿棒などで直接拭き取らなければなりません。

普通は、リッドを取り外して、正面や上からクリーニング液に浸した綿棒で汚れを拭き取るということになりますが、SONYのデッキ(ESL以降はこちらをご覧ください)では、テープをセットしなければヘッドとピンチローラーが下がったまま(ピンチローラーが回転しない状態)となっていますので、全周を完璧に清掃することは非常に面倒です。逆に言うと、ピンチローラーが回転していれば非常に清掃が楽で確実に行うことができます。

テープをセットしないでピンチローラーを回転させる方法ですが、ハウジングの上部に半透明のカバーに保護されたテープ検出スイッチが4つあります。左から「誤消去防止」「テープ挿入」「メタル」「クロム」になります。

そこで、トレイが閉まった状態で、マイナスドライバーを左から2番目の「テープ挿入」スイッチのところに差し込みます。これでスイッチONとなり、テープがセットされたのと同じ状態となります。

これで再生ボタンを押すとヘッドとピンチローラーが上がり、キャプスタンに接触して回転しますので、

専用クリーナーを浸み込ませた綿棒を、回転しているピンチローラーに当てるだけで全周綺麗にふき取ることができます。ただし、差し込む場所を間違うと綿棒が巻き込まれますのでご注意ください。また、ドライバーを差し込むときはスイッチを破損しないよう、慎重に行ってください。

※くれぐれも自己責任で行ってください。

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