先日当店でD-07Aを修理されたお客様から、予備機として使用していたというD-06の修理依頼をいただきました。
蓋の開閉が不調になったのち、ほどなくして不動となったということです。
テープをセットすると、動作はするものの、ガチャガチャと誤作動が見られます。
蓋が外れそうになっています。
カバーを開けてメカを取り出します。
まずは蓋の修理です。
向かって左側のヒンジ部が破損しています。折れて欠落した部分は見つかりません。
D-HS5のジャンク機から移植します。
取付完了です。
ローディングベルトは滑りにくいバンコードに交換します。
以前、急に動作しなくなったということが気になりますので、メカからローディングユニットを取り外し、
可動式テープガイドを駆動するモーターを固定しているビスを緩めて、ギヤが噛み合わないようにし、モーターに直接電圧を加え、1時間以上空転させます。ローディングモーターも同様です。
ピンチローラー取り外しました。表面がスベスベしています。
表面を軽く研磨し、専用クリーナーで処理します。
トラブルが発生しやすいRFユニットの電解コンデンサーを交換します。
ロータリーエンコーダーを分解します。
接点が相当汚れていますので、アルコールで拭き取りますが、段差ができていますので、
研磨します。
最後にスライド接点専用のグリスを施し、元通り組み立てます。
操作テストです。メカのバタつきは無くなり、動作はスムーズです。
この機体も例に漏れず。ヘッドホンVOLに酷いガリが発生しています。内部からVOL背面の隙間に接点復活剤を注入します。
各モードで録再テストを行います。
完成しました。