本ブログ初登場のオートリバースカセットデッキ、TEAC R-646Xの修理です。
「オートリバースした時に音が聞けなくなる」「メタルテープが聞けない」「テープが絡む」など、テープ走行が不安定ということです。ピンチローラー劣化が疑われますが、メタルテープでの不具合については、おそらくテープ表面の摩擦係数がほかの種類とは異なるため、スリップが起きやすいことが原因と思われます。
動作確認を行います。とりあえず再生はできましたが、不安定ですし、音も籠っています。
早速カバーを開けて、メカを取り出します。
ピンチローラーの表面が劣化し光っています。カセットホルダーを切り離し、
ピンチローラーを取り外します。
新品と交換します。径13mm、幅8mm、軸径2mmです。
キャプスタンベルトの交換を行います。
径73mmです。
メカ内部の接点の清掃を行います。
テープ走行、リバースの動作OKです。
機器が十分温まったところでテープ速度を調整します。
ヘッドアジマスの点検を行います。フォワードはかなりの狂いです。調整後は音がクリアになりました。
リバース側は僅かな狂いでした。
録音しましたが、スライドVOLに接触不良がありレベルがかなり小さい状態でしたので、接点復活剤を施します。
左右同レベルの音源を録音し、再生レベルが同じになるよう調整します。
念のためメタルテープが正常に再生できるか確認します。
完成しました。