今日はA&Dの3ヘッドカセットデッキ、GX-Z6300EVです。以前、何度か修理したことはありますが、当ブログでは初登場となります。
基本的なデザインは姉妹機の7100EVなどと共通です。
トレイ開閉はできますが、再生はできません。
カバーを開けます。メカはAKAIのオリジナルではなく、SANKYO製です。ただし、ヘッドはAKAI伝統のGXヘッドを搭載しています。
メカを取り出すためには、フロントパネル脱着を伴います。
トレイ開閉はモーター駆動となっています。
リールモーター、キャプスタンモーター、そしてローディングモーターの3モーター仕様となっています。
メカの底面です。キャプスタンベルトが溶けています。
フライホイールを押さえているプレートは、パズルのように組まれていますので、脱着には少しコツが必要です。モーターのプーリーにも溶けたベルトが巻き付いています。
清掃し、新しいベルトを取り付けます。
続いてメカフロント部です。
バックテンション用のベルトが無くなっています。35mmのベルトを取り付けます。
メカを本体に戻して動作テストを行います。
315Hzのテープを再生してテープ速度の点検を行います。約1%の狂いです。
キャプスタンモーターの調整孔にドライバを差し込んで調整します。数値が315Hzを中心に振れるように合わせます。
ヘッドアジマスを調整します。
バイアス調整を行い、左右同レベルの入力を録音再生モニターし、同レベルになるよう合わせます。
数種類のテープを使用して聴感テストを行います。
完成しました。