半年ぶりのT-1000Sです。
トレイの開閉ができないということでしたが、
当店に到着した時点では「WAIT」表示のまま、うんともすんとも言いません。
カバーを開けました。
トレイが開かなければメカを降ろすことができません。まずはメカ内部のプーリーを指で回し、トレイを開けます。
キャプスタンベルトは健全です。
少しコツが必要ですが、化粧パネル、フロントパネルの順に取り外します。詳細は以前の記事をご覧ください。
ようやくメカを取り出すことができました。
白い大きなギヤに合いマークがありますので、分解前に位置を記憶しておきます。
分解は最小限に行います。このメカの位相が狂うと調整が大変です。硬化変形したベルトを交換します。
続いてフロント部に移ります。化粧パネルを外す際にこのスプリングが飛び出さないよう注意します。
リール間の奥にアイドラーがあります。ここも分解は最小限に行います。
右側リールを取り外します。空いたスペースを利用して、ブレーキパーツを取り外します。
アイドラーが現れました。スプリングが内蔵されていますので、スモールパーツが跳ねないように慎重に分解します。
ゴムパーツを交換します。16mm*11mm*2.5mmです。
メカを元に戻しますが、調整を行うため、まだリッドは組み込みません。
アジマスを調整します。
315Hzのテープを再生してテープ速度の調整を行います。
バイアス調整を行い、左右同レベルの信号を入力します。それを録音再生モニターし、同じ波形になるよう調整します。
聴感テストを行い修理完了です。