先日、お客様のGX-Z7100EXを修理していたときのことです。
不具合の症状としては、キャプスタンが次第に低速になり最終的には停止してしまうというものでしたが、
キャプスタンモーター基板を交換し、無事復旧することができました。
ところが、再生テストを行うと、音が出ません。
また、メーター表示が、入力が無いときは通常2コマのみ点灯するのが、なぜか4コマ点灯しています。
メイン基板を確認すると、電源ONで点灯するダイオードが1か所点灯していません。どこかに接触不良が起きています。
しかし、おおよその見当はついています。これはデッキのメイン基板ですが、
(別のデッキの写真です)この黒いフラットケーブルを固定するために、根元のところに茶色っぽい接着剤が塗られています。この基板では片側のみ塗られていますが、普通は右側も同様に処理されています。
問題はこの接着剤です。成分などはわかりませんが、芯線を腐食させます。そして今回のように断線に至ります。
修理は結構面倒です。接着剤をすべて除去し、一旦ケーブルを引き抜き、ケーブルの先端をすべて切り詰めてから再半田を行います。
治りました。故障しないために塗布した接着剤が、結果として故障の原因になるとは皮肉な話ですね。