SONYの4ヘッドDATデッキ、DTC-77ESです。
テープの巻き込みが発生し、メーカーに修理依頼したものの、「修理不可」と戻されたということです。
テープのローディングはしますが、再生ボタンを押すと、ノイズ混じりの音が出たり、出なかったりし、5秒程度で停止してしまいます。
カバーを開けます。
メカを観察します。固着により左側のテープガイドが正規の位置まで到達していません。これがノイズの原因です。
メカを取り出しました。ここでピンチローラーが無くなっていることに気づきました。これが5秒で停止する原因です。留め具が割れてはずれることは決して珍しいことではないのですが、通常はデッキ内部に落ちているのが今回は見つかりません。
メカを裏返し、基板を取り外します。
メカを分解します。
リングギヤです。銀色の部分が滑らかにスライドするようグリスアップします。
新しいベルトを用意して組み立てます。
2DDのリールメカです。分解し、ブレーキパッドの点検を行います。状態は良好です。
カセットホルダーを切り離します。
純正のスポンジ製ヘッドクリーナーはヘッドに悪影響を及ぼしますので撤去します。すでにスポンジは変質しボロボロです。
中古ですが程度の良好なピンチローラーを取り付けます。
本体に仮接続して動作テストを行います。音が出ませんので、クリーニングテープを少し長めに走行させます。
復旧しました。
モード別、入出力別の録音再生状況を確認し、修理完了です。