何事も基本に従うことは大切です。
デッキの点検を行っていた時のことです。再生はOKでしたが、録音状態を確認すると、
MONITORが「SOURCE」状態では正常でしたが、
「TAPE」にすると酷い状態です。左右レベルに大きな差異がありますし、上書き前の音が残っています。また、波を打ったように不規則に再生音が変化します。ヘッドの汚れかな?と思いクリーニングを行いましたが、まったく改善は見られません。
これは録音ヘッド、または録音回路の故障か?とあれこれ調べましたが、原因はわかりません。しかし、音が不規則に変化するというのは、走行系のトラブルの可能性もありますので、
試しに左側のリール部分にドライバーを当てて、抵抗を加えました。つまり、テープのバックテンションを強くすることにより、テープとヘッドの接触状態を改善するということを試してみました。
すると、何もなかったように音が正常に戻りました。やはりテープのテンションに問題があるようです。
そこで、ヘッド周りを目視で点検すると、ピンチローラーが異常に光っていることがわかりました。
専用クリーナーで念入りに清掃します。かなりの汚れです。
完全復活しました。今回は再生はOKという状態でしたので、ピンチローラーの汚れが録音不良の原因とはなかな気づくことができませんでしたが、まずはクリーニングを行うという基本を守ることが大切と改めて実感しました。